もっともなご意見


国立がんセンター中央病院を、「考えるところあり」退職された国頭英夫先生が本を出版した。「考えるところ」というのはだいたい想像がつくし、優秀な人材が次から次へと退職し、残っているのは・・・、それはおいといて、本の内容は一つ一つ、もっともだと思う。特に臨床力もなく日ごろ病棟にも来ないのに、お偉いさんやお金持ちが入院したときにだけ差し出がましく病棟をしきる医師の話は100%アグリーだしそんな人間を現在われわれの貴重な税金で養わなければならない静岡県民は複雑な心境だ。すべての章の記載は確かに医師の視点に徹しており他者、とくにマスコミなどの意見に容易に迎合しない姿勢はすばらしい。残念なことは本名での出版ではなく偽名をつかっていることだ。国立がんセンターを考えるところあってやめたのだからこれからは自由に意見を言えばよい。改訂の際にはぜひ実名カミングアウトを期待したい。

投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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